
Manuel Dunkel つながりというわけではないが、彼もセカンドテナーとして参加しているUmo Jazz Orchestraのニューアルバムは、3人のフューチャリングゲストのせいか、かなりプログレッシブな印象。いわゆる「前衛ジャズ」ではなく、あくまで「プログレッシブなジャズ」。う〜む我ながらわかりづらい表現ですね。
とりあえずお客様を紹介しましょう。Juhani Aaltonenは、ECMなどからジャズアルバムをリリースする一方で、クラシックオーケストラの録音にも参加するという御年72歳のサックス奏者。フィンランドではジャズメンといえど基礎的な音楽教育はクラシックという人がほとんどなので、さほど珍しくはないのかも。かたやIro Haarlaは故エドバード・ベサラの奥様にして音楽的なパートナーでもあったピアニスト。もともとは彼女もクラシック畑の出身なのだが、ベサラと出会ってからは夫唱婦随でワン&オンリーなジャズを創りあげてきた。そしてRaoul Bjo¨rkenheimはといえば、思い切り歪んだ音でエレキを引き倒し、やれロックだジャズだクラシックだとカテゴライズするのが虚しくなるようなオレ様ミュージックを展開するギタリストである。やれやれ。
この3人のゲストにビッグバンドジャズが絡むというのだから、表現がわかりづらくなるのも当然ですよね。聴く前は、カフェオレでシメサバ食うようなことになりはしないかと心配していたのですが、音楽的胸焼けを起こすこともなく、とても興味深く聴けてしまった。以前にも、フランク・ザッパトリビュートを出したかと思えば、次の年にカウント・ベイシーを取り上げるという「前科」のあるUMOですから、これくらいのミスマッチは楽勝なのでしょう、見事なほどに中身の濃い音楽になっています。
と言いつつ、言葉を重ねるほどにわかりづらいレビューになっていくような気もしてきました。つきましては、どうかあなた自身の耳で確かめて下さいますよう、お願い申し上げておきます。(jn)